第1回ビジネスプランコンテスト開催報告

2021年11月3日(祝)、松戸市勤労会館にて『やさシティ、まつど。ビジネスプランコンテスト』を開催いたしました。このビジネスプランコンテストは「子育て日本一」「文化・芸術の薫り高いまち」である松戸に、「起業で活き活きと活躍できるまち」という魅力を加えていくことを趣旨に松戸市主催により開催いたしました。

応募資格は松戸市内で起業をする方、している方。選考基準も地域を元気にしてくれるような「キャラクター」や「地域貢献度」を重視する地域密着型のビジネスプランコンテストです。

そしてもう1つの大きな特徴は「市民参加型」であること。そこには、地域の元気な起業家を市民の皆さんで応援していただきたいという思いがあります。当初は、ファイナル審査会では市民の皆さまに「市民審査員」として投票いただくことを予定しておりました。 しかしながら当日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、市民の皆さまの安全を第一に考え、オンライン(Zoom)で観覧いただく形式に変更、市民の皆様による投票の実施も中止させていただくこととなりました。

ファイナリストの発表を、その熱量を感じながら会場でご覧いただくこと、また投票という形で応援の声を届けていただくことは叶いませんでしたが、多くの市民の方にオンライン上でご視聴いただくことができました。ご視聴くださった皆さま、ありがとうございました!

当日の様子

今回のビジネスプランコンテストには、15名の方にエントリーいただきました。 その中から事業計画書やプレゼンテーションの審査を経てファイナル審査に残った5名のファイナリストは、この日のためにオンラインを通じたセミナーでプレゼンテーション対策にチャレンジしながら発表の準備をしてまいりました。
ファイナル審査の審査結果は以下の通りです。皆さま本当に素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。

審査結果

最優秀賞 川口 優太郎さん 《仕事との両立支援事業》妊活・不妊治療 福利厚生サポート『WanaB(ワナビー)』
優秀賞 羽村 太雅さん 移動科学館
優秀賞 八木 佳津子さん 自治会向けWebサイトサービスkyoujo.com
入賞 大畠 稜司さん Growing park
入賞 インフィニティアーティストNAOさん 運気上昇!【アートdeパワースポット】巨大ライオンが松戸にやってくる!

ファイナル審査会は主催・松戸市を代表いたしまして、松戸市経済振興部部長 小川哲也氏に開会の挨拶を頂戴し、フリーアナウンサー小村悦子さん司会のもと執り行いました。
審査委員・審査基準は以下の通りです。

審査基準

審査委員 株式会社まちづクリエイティブ 代表取締役 寺井元一様
日本政策金融公庫松戸支店 融資第二課長 西恭孝様
渡邉税務会計事務所 所長 渡邉義道様
松戸市経済振興部 部長 小川哲也氏
松戸スタートアップオフィス 代表 吉田雅紀
審査基準 地域貢献度、継続性、新規性、実現可能性、成長性、キャラクター、プレゼンテーション力の審査基準で選考。
※地域貢献度、継続性、キャラクター、プレゼンテーション力に加重。

最優秀賞

川口 優太郎さん

《仕事との両立支援事業》妊活・不妊治療 福利厚生サポート『WanaB(ワナビー)』

この度は、最優秀賞という大変素晴らしい評価をいただき感謝しております。
私は普段は、不妊治療の専門クリニックで胚培養士として臨床に携わっていますが、これまで、妊活・不妊治療に関わる問題は、その内容から非常にデリケートな部分も多く、表面化しづらいという側面を持っていました。 特に、本事業の『妊活・不妊治療と仕事の両立』という課題では、当事者からは、周りに相談しづらく理解が得られず、サポートを受けられる環境が無い。一方の企業側からは、このような理由から問題を把握することが難しく、そもそも社内に課題があるのかどうかも、必要なサポート体制や進め方もわからない。というお悩みの声を多く聞いていました。
しかしながら、現在、不妊症の患者様の数は60万人を超え、5.5組に1組が不妊症(※厚生労働省ならびに日本産科婦人科学会データ)と言われており、「不妊症なんて自分には関係無い」などと他人事ではいられない時代になってきています。 本年(2022年)の4月から、不妊治療の保険適用化がスタートするなど、今まさに国の方でも課題の解決に向けて動き始めてきているというタイミングで、この度のコンテストで最優秀賞をいただいたことは、自分自身とても価値の高いものであると感じています。
持続可能な開発目標(SDGs)にも注目が集まる中で、各企業が妊活・不妊治療をしながらでも働きやすい環境を作り、妊活・妊娠・出産・子育てとの両立を図ることができる制度設計を行うことは、企業の価値を一層高めるものであると確信しています。 今後は、「子育てにやさしい」「通勤にやさしい」「暮らしにやさしい」を掲げる松戸市に、『子どもを望むすべての人にやさしい』という新たな価値を付け加えることが出来るよう、松戸市の企業様と連携をしながら、WanaB(ワナビー)というサービスの提供を通して貢献していきたいと考えています。
松戸市の企業の皆様、是非一緒に、新しい時代のニーズに合わせて、企業を、社会を変えていきましょう。
あらためまして、最優秀賞をいただきありがとうございました。

優秀賞

羽村 太雅さん

移動科学館

この度は多くの素晴らしいプラン、そして素敵な応募者の皆様の中から、優秀賞に選出いただき、ありがとうございました。
私はこれまで、柏市を中心に、科学コミュニケーション活動に取り組みを続けてまいりました。現在は松戸市民ですので、松戸市に貢献したい、松戸市の皆さんにも科学の体験をお届けしたいと以前から考え、少しずつチャレンジを続けてまいりました。最近はコロナ禍で思うように取り組めておりませんでしたが、この機会にもう一歩、踏み込んでみようと、ビジコンに参加しました。
市内各所へ、科学館の展示物・標本をお持ちし、また実験や工作をはじめとするワークショップ体験をお届けする『移動科学館』事業を高く評価いただいたこと、とても光栄です。特にファイナル審査で競い合った皆さんのプランはいずれも素晴らしく、また皆さん素晴らしいお人柄で、今後、ぜひお仕事でご一緒したい方々ばかりでした。そんな中でお選びいただいたこと、とても光栄で身が引き締まる思いです。今後、さらに事業を磨き上げ、多くの方に価値をお届けするとともに、この賞を初めていただいた者として恥ずかしくない成長を遂げていきたいと思います。
審査員の皆さんには、ありがたいことに、いままさに感じていた課題に対するアドバイスをいただきました。課題解決の糸口をつかむことができましたので、事業のブラッシュアップに努めてまいります。主催してくださった松戸市の皆さん、運営してくださった松戸スタートアップオフィスの皆さん、ありがとうございました。

優秀賞

八木 佳津子さん

自治会向けWebサイトサービスkyoujo.com

この度はビジネスプランをご評価いただき優秀賞を頂けたこと、大変光栄に思っています。
私のプランは自治会向けの低価格で使いやすいWebサイトを提供するプランです。
これは長年温めてきたものですが、世の中のデジタル化の促進、コロナ禍による高齢者のスマホ普及率の増大でやっと環境が整ってきたと感じています。回覧板だけでなく広く自治会活動を素早く自治会員に届けることで地域のコミュニケーション力が高まり、より安全・安心な地域作りができると考えています。また、最近は災害時に避難所への避難だけでなく自宅避難も多くなりそこへの支援のための情報収集が課題となっています。そこで自治会員から自分の安否情報を発信できる機能も付けました。受賞を機会に皆さんにこのサービスを知っていただき、ご活用いただけるよう頑張っていきたいと思います。

入賞

大畠 稜司さん

Growing park

この度は多くの素晴らしいプランの中から、入賞に選んでいただき、ありがとうございました。
今回の「Growing Park」は、2007年のヨーロッパの旅を通し、2011年の東日本大震災後に建築家として何かできないかと考えていた企画です。
まずは自分で何か行動起こさなければと思い、設計事務所の隣にOne Tableというシェアカフェをつくり、
次のステップとしてもっと外部に発信して多くの人と関わりあえる組織としてCo-Edit Desgin Officeを作り、
その活動の1つ「Growing Park」を今後育てていきます。
このビジネスコンテストを通して、民間の力で街を良くしたいと思う方々と交流ができたことが1番の収穫となりました。
このような素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。

入賞

インフィニティアーティストNAOさん

運気上昇!【アートdeパワースポット】巨大ライオンが松戸にやってくる!

普段はアーティストとして生きています。今回、人生初めて、ビジネスコンテストというものに応募しました。まさか、あれよあれよと選考が進み、気づけばファイナリストになっていました。人前で思いの丈を話すことの難しさを痛感したのです。
改めて、職種がどうであろうと、個人事業主として独立した私はアーティストであると同時に「起業家」なんだ、という自覚が強まりました。
キャンバスに自身の思いと向き合い、表現することは多くとも、人前で想いを表現することはゼロに近い状態。そんな自分がスピーチをする機会。とても貴重な経験でした。
これからも引き続き、社会に貢献できるアーティストとして前に進んで参りたいと思います。この度はありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症の拡大により開催を慎重に検討した結果、オンライン観覧という形式での開催となりました。温度感や一体感がどうなるか心配でしたが、ファイナリストの皆様の熱意と、そしてそれに応え審査する審査委員皆様の温かさが伝わる素晴らしいビジネスプランコンテストとなりました。
ファイナリストの皆様含め、エントリーしてくださった皆様や見守ってくださった市民の皆様にとって、何かのキッカケや今後に繋がるものに、そして松戸市の元気に繋がることができれば幸いです。
携わってくださった皆様、本当にありがとうございました。

最後になりますが、ファイナリストの皆様、おつかれさまでした!
これからの皆様の益々のご活躍を心よりお祈りしております。